散歩で引っ張る犬への正しい対処方法:力に頼らないリードワーク

犬との散歩は本来、互いにリラックスできる時間です。しかし、実際には「前に引っ張ってしまう」「リードが常に張っている」「飼い主の声が届かない」といった悩みを抱えている人は少なくありません。特に力の強い犬や、好奇心旺盛な犬の場合、飼い主が腕や肩を痛めてしまうことさえあります。とはいえ、引っ張りをやめさせるために力で抑えようとすれば、犬は抵抗して余計に強く引っ張ることもあります。大切なのは 「力に頼らず、犬とコミュニケーションを取りながら歩く」リードワークを身につけることです。この記事では、散歩中の引っ張りが起きる原因から、今すぐ実践できるトレーニング方法まで詳しく解説します。
犬が散歩で引っ張る原因は?

引っ張りを直すには、まず原因を理解することが大切です。代表的な原因をいくつか見ていきましょう。
歩く速度の違い
犬は人よりも歩くスピードが速く、前へ進みたい欲求が自然と強く出ます。これが無意識の“引っ張り”につながります。
匂い・物音など外部刺激
犬にとって散歩は“情報収集の場”です。興味のある匂いや音を見つけると、無意識にそちらへ引っ張られてしまいます。
リードの使い方が誤っている
常にリードを短く持ち、リードが張っている状態で歩いていると、犬はその張力に反発してさらに力強く引っ張るようになります。
飼い主とのアイコンタクト不足
飼い主の存在よりも環境刺激の方が魅力的に感じている場合、犬は注意を向けず勝手に歩いてしまいます。
力に頼らない「正しいリードワーク」とは?

ここでいう「正しいリードワーク」は、単に引っ張らせない方法ではなく、犬に“飼い主と歩くことが心地よい”と感じてもらうための技術のことです。
大きく分けると以下の3つがポイントとなります。
- リードの張りをゼロに保つ
- 飼い主が方向・速度をコントロールする
- 犬がこちらに意識を向けた瞬間に褒める
⇒たるんだ状態を維持する。
⇒ 犬を“誘導”し、犬任せにしない。
⇒ 飼い主を見る行動を強化する。
ただ力で抑え込むのではなく、犬が自ら“付いて歩く”方を選ぶように促すことが重要です。
今日から実践できる!効果的なリードワーク・トレーニング手順

今日から実践できる効果的なリードワークトレーニングをご紹介します。
ステップ1:準備(道具と姿勢)
- リードは1.2〜1.5m程度の固定リードが理想です
- ハーネス、もしくはコントロールしやすい首輪も選択肢
- 飼い主は肘を固定し、手首だけでリードの長さを微調整する
飼い主の姿勢が安定しているほど、犬は迷いにくくなります。
ステップ2:リードをたるませて歩き始める
歩き出しの数秒が最も重要です。ここでリードがピンと張ってしまうと、その後も引っ張りやすくなります。
ステップ3:犬が引っ張ったら「止まる」
犬が前に行こうとした瞬間、黙ってその場で停止します。
犬が
- 少し振り返る
- リードがゆるむ
- 飼い主の方を見る
などのタイミングを待ちます。その瞬間に褒め、再び歩き始めます。
これを繰り返すことで、
「引っ張る=進めない」「リードがゆるむ=散歩が進む」
という学習が進み、犬は自然と引っ張らなくなります。
ステップ4:方向転換を取り入れて主導権を伝える
犬に主導権を伝えるため、時々進行方向を変えてみます。
- 右へくるっと旋回
- 左へ方向転換
- Uターン
飼い主の動きを犬に意識させることが目的なので、動作は大げさなくらいでOKです。犬がついてきた瞬間に褒めて歩き続けます。
ステップ5:褒めるタイミングを徹底する
多くの飼い主が見落としがちなのが“褒めるタイミング”です。犬があなたの方に意識を向けた瞬間を逃さず、
- 「いい子!」
- 軽くおやつ
- やさしい声がけ
などで強化します。
褒めるのは 犬が引っ張らずに歩けている間です。
よくあるNG行動

以下に意図せず引っ張りを強化してしまう行動をまとめます。
強く叱る
恐怖で止まる犬もいますが、根本的な解決にはなりません。
首を強く引っ張る
逆効果になることが多く、怪我の原因にもなります。
リードを常に短く持つ
犬は“ずっと張っている=それが正しい”と誤学習します。
興奮している状態で散歩に出る
玄関で落ち着かせてから散歩に出ることが、外での引っ張り軽減につながります。
引っ張りが減るまでの目安期間

学習のスピードは犬の性格や年齢によって異なりますが、
- 学習が早い犬:3〜5日
- 平均:1〜2週間
- 興奮性の高い犬:数週間〜数ヶ月
どんな犬でも継続すれば必ず改善しますので、焦らずコツコツ進めてください。
まとめ:力で制御しなくても犬は変わる
引っ張り癖は、飼い主が正しいリードワークを身につければ確実に改善できます。重要なのは以下の3点です。
- リードをたるませる習慣をつける
- 犬が引っ張ったら前に進まない(止まる)
- 犬が自発的にこちらを見る瞬間に褒める
これらを丁寧に繰り返すことで、犬は飼い主と歩く楽しさを理解し、自分から横について歩くようになります。散歩は犬と飼い主が一緒に楽しむ時間です。力に頼らないリードワークを習得し、毎日の散歩をより快適なものにしていきましょう。
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