犬はなぜ飼い主のあとをついてくるの?

歩いていると、まるで影のように犬がついてくる。多くの飼い主が経験する「かわいいけれど、ちょっと不思議」な行動です。なぜ犬たちは、ここまで飼い主を追いかけるのでしょうか?この記事では、犬の行動心理学の観点から、その理由をわかりやすく解説します。
理由@:群れで生きる動物としての本能

犬はもともとオオカミを祖先にもつ「群れ」で暮らす動物です。群れの仲間とは常に行動を共にし、離れすぎると不安や危険につながるため、自然と距離を保とうとします。家庭内で犬にとって「群れの中心=リーダー」が誰かといえば、それは日常を共にする飼い主です。そのため、飼い主が立ち上がる、移動するというだけで「一緒にいなきゃ!」という本能が働き、ついて回るのです。
理由A:飼い主への強い愛着

犬は人間と強い絆を形成する動物です。最近の研究では、犬が飼い主に示す行動は、幼児が親に向ける「愛着」に近いとさえ言われています。
- 飼い主の匂いで安心する
- 姿が見えるとリラックスする
- 離れると不安になる
といった特徴は、まさに愛着関係が深い証拠です。飼い主の動きを常に気にして後を追うのは、「大好きで安心できる存在の近くにいたい」という気持ちの表れなのです。
理由B:過去の経験から学んだ“良いことが起きる予兆”を感じ取っているから

犬は、行動と結果を結びつけて学習する動物です。
例えば、
- 飼い主がキッチンへ → おやつがもらえる
- 飼い主が玄関へ → 散歩の時間
- 飼い主がソファへ → 一緒に撫でてもらえる
このような“経験の積み重ね”によって、「飼い主についていけば良いことがある」と学習します。その結果、ただ何となく後をついてくるのではなく、期待を込めて飼い主の行動を観察しているのです。
理由C:遊びたい・構ってほしいという欲求

犬はとても社交的で、飼い主とのコミュニケーションを強く求めます。そのため、
- 退屈している
- もっと遊んでほしい
- 触れてほしい
- 話しかけてほしい
という気持ちから、後を追うこともよくあります。特に若い犬や活発な犬種はこの傾向が強く、「なんか面白いことしてくれないかな?」と言わんばかりに飼い主を追いかけてくることがあります。
理由D:不安・ストレス・分離不安の可能性

一方で、後追い行動がエスカレートしすぎる場合は要注意です。飼い主が少しでも離れると鳴く、吠える、ドアの前で待ち続けるなどの行動が見られる場合は、分離不安の可能性があります。
● 分離不安が疑われるサイン
- 一人で留守番ができない
- トイレや浴室にまでついてくる
- 姿が見えなくなるとパニックになる
- 破壊行動や過度に吠える
このような場合は、安心できる環境づくりや、徐々に距離を取る練習が必要です。
理由E:単純に「飼い主を観察している」

犬は人間の行動を驚くほどよく観察しています。「これから何をするんだろう?」「外出する?」「ごはん?」と、飼い主の一挙手一投足をチェックしています。
特に以下の場所へ移動する時は、犬が後を追いやすい傾向があります。
- 玄関 → お出かけの気配
- キッチン → 食べ物が出てくる
- トイレ・洗面所 → 習慣的に気になる
- 寝室 → 一緒に寝られるかも?
“観察の一環”として後をついてくることも、犬にとってはごく自然な行動です。
まとめ:犬が後をついてくる理由は“愛”と“信頼”の証
犬が飼い主の後をついてくる理由をまとめると、
- 群れの本能として一緒にいたい
- 飼い主への強い愛着
- 良いことが起こると学習している
- 遊んでほしいという欲求
- 不安や分離不安の場合もある
- 飼い主を観察する習性がある
こうした理由が複合的に働いて、犬は飼い主の行動に寄り添い、後を追うのです。この行動は、犬が「あなたを信頼し、愛している」と教えてくれる大切なサインです。ぜひ、その気持ちを受け止めつつ、必要に応じて適切な距離感も整えてあげてください。
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